中央研究所 
シミ
「シミ」の原因
シミができるのは、メラニン色素の排出が停滞したり、メラニンが過剰に生成されることが主な原因です。
メラニンは紫外線から肌や身体を守るためのガードマンとして生成されます。
間違ったスキンケアによる摩擦やストレスなどにより活性酸素が発生し、基底層のメラノサイト(色素細胞)に「メラニンを沢山作れ」と指令が出ます。すると、メラニンをつくるための酵素チロシナーゼ(酸化酵素)がつくられます。チロシナーゼによって、元々は色をもたないチロシンというアミノ酸が黒色化し、メラニンになるのです。
このメラニンが表皮細胞に受け渡され、紫外線を防ぐ役割を果たします。ターンオーバーが正常であれば、メラニン色素は古い角質と共に排出されますが、ターンオーバーが乱れるとメラニン色素の排出が停滞し、シミになってしまいます。
しかし、ターンオーバーが正常であっても、メラニンの生成量が多すぎると、排出しきれずに表皮に残ってしまい、同じくシミの原因となります。
「シミ」ケアのポイントはメラニンの生成を抑えること
メラニン色素は、メラノソームという袋の中で、チロシンというアミノ酸に酵素チロシナーゼが作用することで黒色化してできます。この酵素がメラニン色素を過剰につくり出しその結果、シミが発生します。
つまりチロシナーゼの作用をブロックすることができれば、メラニンの生成がされることはなく、その結果、シミケアや美白ケアへと繋げることができるのです。
シミトラブルの起きた肌には、活性酸素の発生を防ぎ紫外線を防ぐと同時に、活性酸素を無害化してくれる「抗酸化成分」のビタミンCを取り入れ、「QuSome®化アルブチン」や「QuSome®化ハイドロキノン」などによりチロシナーゼの活性を阻害し、黒くなったメラニンを薄くさせるスキンケアがおすすめです。
健康的な生活を心がけてターンオーバーを正すことも忘れずに
十分な水分を摂り、上質な睡眠を心掛け適度な運動と共に代謝を良くし、肌のターンオーバーを正常にすることで、メラニンが肌の中に蓄積されるのを防ぎましょう。
また、肌にごわつきを感じる場合は、年齢と共にターンオーバーが遅れて、メラニンを溜め込んだ不要な角質が肌を厚くしている可能性があります。ソフトピーリングなどでターンオーバーを促すとより効果的です。
紫外線対策はシミケアの必須事項
シミや色素沈着を増やしたくない、目立たなくしたい人にとって、やはり紫外線対策は必須です。ですが残念ながら、シミへの働きを最優先して開発された化粧品の多くには、紫外線防止効果は含まれていませんので、日焼け止めが必要になります。
また、いくら美白ケアをしても、紫外線のエネルギーは強いので、せっかくの効果も負けてしまいます。美白ケアの基本は、とにかく日焼けをしないように心がけましょう。
シミケアは色素沈着ケアにもつながる
色素沈着は、日焼けや虫刺され、摩擦や火傷などにより肌がダメージを受けた際、角化細胞に異常が起きてメラノサイトをつくるよう指示が出てしまい、メラニンが過剰生成されたり、排出が停滞することによって起こります。
代謝の活発な若い肌は、ターンオーバーの過程で表皮に受け渡されたメラニンも古い角質と共に剥がれ落ちていくので、2～3ヶ月もすれば薄くなって自然に消えて行くことがほとんどです。
ですが、肌のターンオーバーが乱れたり、紫外線を浴び続けることで、色素沈着が進んでしまいます。シミができるプロセスと似ていますね。
常に紫外線から肌を守り、美白用化粧水で肌のすみずみまでうるおわせることで、ターンオーバーを促進させ、色素沈着する過程をブロックしましょう。
また、シミのスキンケアと同様に、抗酸化力の高いビタミンCで色素沈着の原因となる活性酸素を除去した上で、チロシナーゼの活性化によりつくられる過剰なメラニン生成を抑制するスキンケア製品を取り入れることをおすすめします。
日焼けや肌の擦りすぎ、過度な洗顔など肌への負担を避け、慢性的な炎症が起こらないようにしましょう。